Looking for Football

フットボールと、旅。

「スタンフォードブリッジで起きた奇跡」Chelsea FC Youth vs Blackburn Youth

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Chelsea v Blackburn

FA Youth cup semi final 2nd leg 

Kickoff 19:45

Friday, 8 April 2016

表します。Looking for Footballではこれまで、著者河内一馬の勝手な判断により、キャラを一定に保つため「である」口調を使い、おかまじゃないのに「私」を使ってきました。そのため少々、皆様に誤解を招いていたかもしれません。「あれ?こいつテンションむずくない?つまんなそうじゃない?」そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、興奮を必死に「である」口調にて押さえ込んでおりました。世界中のサッカーを見ている私が、いや僕が、興奮しないはずがありません。

今回、スタンフォードブリッジで試合を観戦したこと、そしてその時に起こった出来事により興奮がマックスに達し、真面目なキャラクターを保つことがどうでもよくなってしまったので、これからはいろんな書き方をしていこうと思います。

自分で勝手に作っていた縛りを、解き放つことを宣言します!(知らない)

 

スタンフォードブリッジで試合が観たい

それはそうです。スタジアムから徒歩10分のユースホステルに泊まっているこの状況で、中に入らずに次の国に移動することは出来ません。ましてや僕が指導者を目指したきっかけであるジョゼ師匠の古巣です。ここにモウリーニョが来ていたと思うと、もうそれはそれは呼吸が苦しいです。モウリーニョがもしどこかのチームで指揮をとっていたら僕は、間違いなく全財産(少ない)を使ってでも観戦に行ったと思いますが、なんともタイミング悪く休暇中ということで、せめて同じ空気を吸おうと思ってここにきたわけです。

 

|のくせに

何も計画をせずに日本を飛び出してきた僕は、僕がロンドンにいる4日間で試合があるかどうかさえ調べてこないというミラクルを起こしていました。

セルフミラクルを起こしていた僕に、ここで神様からの贈り物が届くことになります。僕は見事スタンフォードブリッジに入り、人生の夢の一つである「プレミアリーグ観戦」を叶えることができました。入った瞬間、ちょっと泣きました(一人でよかった)。それぐらいの感動だったのです。

では、僕が起こしたミラクルを書いていくので、興味のある人は読んでください。興味のない人は、読んでください。

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|【ミラクル1】たまたま通りかかる

さすがに泊まる宿は決めていました。ヒースロー空港からどれくらいの距離なのか、どうやっていくのかもわかっていませんでしたが、「チェルシー」という名前だけで決めた一泊1000円くらいのクソやすいユースホステル。もちろん、スタンフォードブリッジの場所も知りません。

空港からよく分からないまま電車を使って辿り着いた駅からは、案の定徒歩30分ほどの距離でした。夜の街を適当に歩きながら、宿に向かう途中、ミラクルは起きました。あったのです。右に。ショップをまず発見して「なるほどチェルシーショップが色んなところにあるのね」と思った2秒後。なんかおっきいのがあります。

 

|【ミラクル2】無視する

疲れていたので、信じませんでした。おそらく幻覚だと。友達と思い出話しをする時に「たまたまスタンフォードブリッジ通りかかったらさー、」なんていうオシャレすぎる入り口で話しをする自信がなかったのです。

 

|【ミラクル3】やっぱりあった

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翌日の早朝、昨日の幻覚を確かめにその場所へ行きました。幻覚じゃありませんでした。人は強く願っていたことが叶うとわかった時、躊躇します。いいのかと、ここで願いが現実になっていいのかと。僕はその現象が起き、まじまじと見るのを避けました。そもそもカメラ持ってきてないし、スタンフォードブリッジは無くならない。また後で来よう。そう決心した僕は、目を半分だけ開け、スタンフォードブリッジを後にするのです。

 

|【ミラクル4】ユースの試合が開催される

と、書いてあるではありませんか。これぞ奇跡。何も知らなかった僕に、翌日の19:45ここで試合が行われるという案内、そしてチケット発売中の文字。しかもユースの試合。神様、俺これめちゃめちゃ観たいです。

 

|【ミラクル5】あとにする

バカです。「また後で来た時でいっか」というなんとも浅はかな理由から、僕はその時チケットを買いませんでした。ユースの試合だし大丈夫だろうと甘く見たので、ジョゼ師匠に怒られたいです。

 

|【ミラクル6】売り切れる

夕方、カメラと三脚を持ち、気合満々でスタンフォードブリッジに行った時、チケットは既に売り切れていました。

チケット係「売り切れです」

僕「え?」

僕「え?」

チケット係「」

僕「え?」

3回聞き直しました。英語が聞き取れなかったわけではなく、現実から目を背けたのです。バカでした。あの時、買っていれば、むしろ昨日の時点でスタンフォードブリッジを幻覚だと思わなければ、僕は難なく試合を観戦できていたかもしれません。

 

|【ミラクル7】諦めない

僕は諦めないのです。試合当日、僕はチケットを持たずにスタジアムへ向かいます。チケット落ちてないかなという発想です。

キックオフ時間を過ぎても、僕はスタジアムの外で途方に暮れていました。でも、僕は諦めないのです。

 

|【ミラクル8】聞きまくる

誰かチケット売ってない?とアホな東洋人が聞きまくります。でも、誰も有力な情報は持っていませんでした。もう無理かと。諦めてご褒美に(なんの)バーガーキング行くか。ロンドンに来てからクソ安い味のしないパンしか食べてないし。そう思っていた矢先でした。

 

|【ミラクル9】おっさんが、くれる

チケット売り場の前にいたスーツを着てIDカードを首から下げるおっさんに、ダメ元で「試合見たいんだけど、チケットもうないよね?(ちょっとかわいそうな顔)」と尋ねると、なんと、くれました。

おっさん「これやるよ。タダだ。この坂道を登って中に入れ(素敵すぎる笑顔)」

僕「え?」

おっさん「(素敵すぎる笑顔)」

僕「え?」

僕「え?」

3回聞き直しました。英語が聞き取れなかったわけではなく、嬉しさのあまり聴覚が落ちていたのです。

 

|【ミラクル10】入れる

いや待て待て!!!そんなことはない!タダでもらったし、ちょっと折れてるし、これはよくあるブリティッシュジョークだ!むかつくぞあの笑顔!騙しやがっ入れターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!

いいのね?!入るよ!?って何回もジョゼ師匠に問いました。

僕「いいのね?入るよ?」

モウリーニョスペシャル・ワン」

なんか意味わかんないこと言ってるけど、とりあえず許可が出たので、ここで晴れて中に入ることに成功したのです!ありがとうおっさん!

 

【ミラクル11】美しすぎるスタジアム

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それはもう、格別でした。テレビで見るあれです。ピッチとの距離が近い…

これまで旅を続けてきて中で、いろいろ悩みや苦労は尽きませんでした。こんなに幸せなことをしている自分は、この先のことは何も決まっていない。この後どうなってしまうのかもわからない。常に不安がつきまとい、夜しか眠れませんでした。でも、ここに来て、本当に全てが報われた気がしました。とにかく、Footballを感じろよと、神様が言ってくれているようで、ちょっと涙が出ました(2回目)

僕「ありがとう…」

モウリーニョスペシャル・ワン」

僕「」

 

|【ミラクル12】最高の雰囲気

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きっとユースの試合だから人数を制限していて観客は少なかったですが、それでもここの人たちが作り出す雰囲気は、格別でした。拍手のタイミングや、得点が入った時の歓声、悪いプレーに対する怒り、ダサいミスの対しての笑い、そのすべてが相まって、最高の雰囲気を作り出します。

選手たちはと言うと、プロ顔負けのプレー、そして振る舞い、もうなんといったらいいか…

 

|【ミラクル13】U-18

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こいつら、どうやら18歳以下。嘘だと言って欲しい。隣のおっちゃんに聞いたら「18歳以下だよ」とさらっと言うから、信じなかったけど、確かにユースだし、改めて電光掲示板みたらしっかり書いてある。嘘だ。
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このポグバみたいなやつも18歳以下。嘘だ。日本人の高校生では、絶対に勝てないと、残念ながら確信してしまいました…

 

|これから僕は

どうなってしまうんでしょう。この後僕はリバプールにいって、憧れのアンフィールドプレミアリーグを観戦します。比べものにならない興奮と、雰囲気が待っていることを想像すると、会いたくて会いたくて震えます。クロップのサッカーを生で見れること、そしてYou'll never walk aloneを生で聴けること。安心してください。おしっこ漏らしたら、しっかり発表します。

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iphoneの画面が木っ端微塵に割れた以外は、本当にいい1日でした。

これからもミラクルが起こることを信じて、もがき続けます。

 

筆者FacebookKazuma Kawauchi

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